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千年続く秋の中で、あるいは外で [労働日]

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大丈夫?



疲れてない?



畜生を撫でる手が、その腕が、とても細くなってしまったように見える



心配されるのはありがたいけれど、そっちのほうがよっぽど心配だよ



あらゆる欲求が無くなっていくけれど、休日は死ぬまで寝ていたいけれど



ふとした瞬間にその細くなってしまった腕が頭に浮かんでくる



最近同じような夢ばかり見る



初めて好きになった人と手を繋いで歩く夢や、その人が知らない誰かに目の前で奪われていく夢や



それでも悲しさしか浮かばない自分や、また手を繋げただけで泣きそうになる自分や



性的な要素は一切無くて



そして浮かんでくる、もういいやという気持ち



あらゆる欲求が満たされなくとも、穏やかな老後が迎えられなくとも



もういいやという気持ち



そんなに悪い意味じゃなく、自分は終わったのだという気持ち



でも息子と娘は始まったばかりだから可能な限り定期と投信を積み立てている



終わった自分のせいで可能性が小さくなる可能性をできる限り小さくできるようにと



だから、あと20年と少しは生きる覚悟ができている



自分が終わったせいで未来が閉じられないようにと



だけどとても息が苦しい



最近同じような夢ばかり見るから



そして細くなってしまった腕が突然頭に浮かんでくるから



自分のことを考えるということは、大切な誰かのことを考えることなんだと



そんなベタベタな事実に潰されそうで



でも潰されてる場合じゃないから



そんな暇はないから



静かな夜に狭いベランダでまた一緒に月を見ることができたなら



ガラス細工をフィルターにして手を繋ぐ影がもう一度見られたなら



その時間を一緒に過ごすことができたなら



できるなら



僕はたぶん千年以上の時間を余裕で飛び越えることだってできる



もういいやと思いながら過ごす千年の秋は月の影と過ごすとある秋の一日にとても敵わないから



そしてとてもとても小さくなった様々な願いも当然叶わないから



僕はもう待ち人じゃないから



あなたの健康をただただ願っています



心身ともに健康であることをただただ願っています



遠くから、あるいは近くから



中から、そして外から


















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共通テーマ:日記・雑感

違う街、同じ月 [労働日]

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リンドバーグという、そこそこ売れたバンドがおりまして



そのバンドの、おそらくあんまり売れなかったファーストアルバムの中に、「違う街、同じ月」という、素敵なタイトルの曲がありまして



ようつべで探してもプレミアムメンバーしか聴けない



ニコニコで探してもフルアルバムでしか聴けない



でも自分はそのアルバムの音源持ってるもんねー



だけどCDは先日の人生初の断捨離でネットオフか駿河屋に売っちゃった



そのファーストアルバムに長々と載っていた、ロケンローな文章が割と好きだった



確かかの有名な碧いうさぎとドラッグ的散髪で有名なサイバーのりピーと同時期のアイドルとしてまあまあ有名になって



「だけど私はジム・モリソンに、ジャニス・ジョプリンに、ジョン・レノンになりたいのー!!」とか言ってゴリ押ししてバンドとしてデビューして



正直大して歌も上手くもない



売れた後はよく知らないけど(多分トレーニングとか受けて改善されたでしょう)、初期は衝動のままに出せた高音もすぐにきつくなってライブでは誤魔化すようになり



「気付けば近くに白馬の王子様がいました♪」的なコメントと共にバンドのギタリストと結婚し



Wikipediaによると、現在も楽しそうに活動を続けている



そんな渡瀬マキにはあんまり興味がないのだけれど



「違う街、同じ月」というタイトルのこの曲だけは、最初に聴いた時から25年以上経った今でも大好きなのです



ちょっとしたイロモノ的なデビューの経緯もあってか、そのファーストアルバムの曲の歌詞は「MINE」という壮大なラブソング以外は自作ではなく



「違う街、同じ月」ももちろん自作ではなく



おそらくプロの作詞家と思われる朝野美雪という方が書いている



作曲は「白馬の王子様」のギタリスト



音はすこぶる悪い



フリーソフトでもノイズレスな曲が作れてしまう最近の若者が聴いたらプロなのにナニコレ珍百景と言っちゃいそうなくらいこもった音



多分トラック数も8チャンネルくらい



で、ボーカルには2チャンネルは割いている



その2チャンネルのセルフ掛け合いで、渡瀬マキ史上最高と思われる高音に届く



「違う街、同じ月」



渡瀬マキ史上最高と思われる高音で歌われるのは、「遠すぎる永遠を あなたと生きたい」という歌詞







ホームに駆け込む 最後の人波


扉が二人の 空気を変える


後ろを振り向く あなたを目で追う


優しさ 淋しさ 入れ替わる時




知らない夜を 数えたくない


素顔の時を あなたと居たい




見慣れた灯りが 私を待つだけ


あなたのぬくもり 線路にこぼれる




(アアアアーというシャウト)




髪をおろして あなたの胸で


甘い夢だけ 見ていたいのに




私だけ 映す窓


前髪が震えている


この時を 抱きしめて


同じ愛を 感じてよ




(アアアーというシャウトとスパニッシュなギターソロ)




瞳の中に あなたが笑う すべての時を 映していたい




駅を出る 階段で


すれ違う 知らない顔


似ていない 背中にも


あなたの影 探してる




(以下セルフ掛け合い)




違う街 同じ月


 照らしてよ 二人の明日


遠すぎる 永遠を


 あなたと生きたい


(ここが最高音)







それなりの逢瀬を重ねていると思われる彼氏彼女の歌




なのに、その切実さは、GO!GO!7188の「こいのうた」のよう




(ちなみに、「こいのうた」は、往時のsnoozerのライターであったダイジロー氏による、GO!GO!7188の作詞者兼ベーシストの中島優美へのインタビューの中で、「処女だったから書けた歌詞」との発言があったと記憶しています)




胸が熱くなるんですよ




こういう、仕事の一環と思わせて、熱烈な思いを発露している曲は




大して上手くない渡瀬マキの歌声もとてもマッチしていて




若い頃、特に中高生の時に好きだったものには思い出補正がかかるというけれど




自分の場合、ラルクなんかモロにそうだけど




もうすぐ不惑+1になり、子どもが二人もいる今でも聴くと変わらず胸が揺さぶられる




そんな曲に出会えてよかったなあと




少し嬉しい気持ちで過ごせたここ数日でした




高1~2の当時、リンドバーグのカセットテープを大量に貸してくれて、こっそりと祖父母の家まで軽自動車で長い時間ドライブしてくれた先生のおかげです




あなたのおかげで、自分は父親への殺意をしばし遠くへ葬ることができました




ありがとう




本当にありがとう




さて、日付変わって今日は土曜日




また風邪ひいた娘をかかりつけのクリニックに連れて行かねば




まだ薬を飲んでいない

口の中は常に血の味がする

アアアー






















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