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あの花だっていつかは枯れるんだろうと [非労働日]

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あるいは、遠くからしか見えないからいつまでも綺麗なままに見えるんだろうと

 

近くで見たら、枯れ始めの亀裂が無数に走っていて、それを見たらきっと安心するんだろうと

 

早い話が、こんなのすべて幻想なんだろうと

 

荒い解像を脳が勝手に補完してしまうんだろうと 

 

すべては宇宙のお話のようなもんなんだろうと 

 

改めてそう気づいて、あっさりと失望する自分をひたすら待っていたんだけれど 

 

いつもいつもそう思い込もうとしていたんだけれど

 

それで日々をごまかしていたんだけれど

 

ごまかしているつもりでいたんだけれど

 

 

 

やっぱりごまかしはごまかしでしかなくて

 

 

 

近くで見た瞬間、無駄に複雑な思考回路はあっという間に瓦解して 

 

少なくとも自分が死ぬより前にあの花が枯れることはどうやらないらしくて

 

亀裂があろうと引き攣れがあろうとあの花は綺麗なままであるらしくて 

 

むしろ亀裂や引き攣れがあるほうがより綺麗になるらしくて 

 

それどころか、たとえ枯れてしまっても、その枯れ果てた姿はとてつもなく綺麗であるらしくて

 

美しくて美しくて

 

眩しくて眩しくて

 

もう目を逸らすことすらできなくなるのだと

 

 

 

僕はいつまでたってもそんな風にできていて

 

それはきっと64歳を超えても変わることはなくて

 

結局、僕の変化が僕の閾を僕の範疇を超えることなんて無いのだと

 

 

 

もちろんそんなことは心の奥底のほうではとっくの昔にわかっていたんだけれど

 

拒絶

 

拒絶

 

(なんて卑怯な言葉) 

 

拒絶しようとして 

 

なんとか拒絶できていて

 

嘘だけど拒絶できていて 

 

それでなんとか今までやり過ごしていたんだけれど

 

そろそろ拒絶を拒絶するしかないところまで来てしまっているみたいで

 

(なんて卑怯な態度) 

 

でも自分には最早どうしようもなくて

 

どうしようもなくて 

 

いつまでも胸を掻き毟りながら生きていくしかないのだなあと

 

そんなあほな自分に相応のちゃちな絶望をいつまでも抱えながらやっていくしかないのだなあと

 

そんなことに気がついて

 

とてもとても悲しい気持ちのまま

 

近くでずっと眺めてた

 

杖なしで

 

卑下もせず 

 

 

 

こんな改行ポエム風ブログに価値なぞ芥ほども無く

 

芥を引き合いに出すのが芥に失礼なほどに価値なんて無くて

 

たぶんこれは煙草の煙のような類のもので

 

ふうっと溜め息一つつくたびに宙に舞い

 

かたちを変えながら漂って

 

拡散されて消えてゆく

 

そしてあとには癌だけが残り

 

そこにはもう美しさなんてほんの少しも残っていなくて

 

この癌の根本にはあの花の美しさがあったのだと

 

あの枯れない花がこの癌を作ったのだと

 

作ってくれたのだと

 

この癌こそがあの花が確かに存在した証拠なのだと

 

とてもとても悲しい気持ちのまま

 

とてもとても温かくて大きな大きな球体に包まれて

 

軽く苦笑しながら果てる

 

 

 

そういう可能性が一番高いのかなと

 

そんなことをなんとなく思った

 

遠い昔のつい此間に

 

 

 

全方位に優しさをぶちまけたい

 

過剰なまでの優しさを

 

同じようなことを何度か言ったことがある気もするけれど 

 

やっぱり僕はそんな風に生きていきたい

 

でもたぶん無理なんだろうな

 

 

 

過去の栄光にすがるなどというおぞましい考えが一瞬頭を過ぎることもあるけれど

 

そんなに考えるまでもなく過去に「栄光」なんて無くて

 

せいぜい一升瓶で自分の鈍感な頭を108回叩いて南無ーって遊んだ程度のエピソードしかなくて

 

つまるところ、単純に中年独特の加齢臭たっぷりの自我の発露だったりするのかもしれない

 

とか思ったりもして 

 

 

 

そうして、僕は、これからもずっと、どんどん無言になってゆくんだろうと

 

たくさんの人たちの中で、ふとしたきっかけで汗だくになりながら

 

 

 

想像と、小さな小さな宇宙の終わりを迎えるにあたって

 

なんと、僕には何よりも杖が必要だったのでした

 

そんなありふれたお話 

 

 

 

 

それでも生きる価値だって無いわけではなく

 

少なくとも死ぬ価値なんかに比べたら

 

それはもう途方もなく大きかったりする

 

猫の目に映る人間ほどに 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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